特注テーブル家具設計デザイン 

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 特注のテーブルを物件とは独立して発注しました。注文してテーブルを造る相場はご存知でしょうか?ちょっとのことで
すぐに20万、30万円とします。しかしこのテーブルは20万円をずっと下回る予算で作成しました。まずそこがクライアント
の希望のスタートでした。そして用途上の必要事項は6人掛けが、年に数回8人掛けになるテーブルでした。そして設計
した結果、写真の様なテーブルになったわけです。

 このようなテーブルなら特注にせずとも売っているのではないかと思われる方が多いと思います。実際はそうではなく、
設計したテーブルの幅(短辺の長さ)が設計の様なものでは4人掛けが6人掛けになるものしかありませんでした。海外
のものはなおさらで、寸法が大きいものしかありませんでした。大きいものでよければ数多くありました。しかし、その多く
は30万円以上するものが多かったのです。経済設計検討としても特注で希望予算で出来て、製作会社の1年補償も
ちゃんと付いているのであればこちらのほうが優位だったわけです。

 製作を請負った会社は、エクステンドテーブル(伸びる机)の実績があり、納まりをよく理解していて話がちゃんと通じる
会社を選びました。物を作るときは概して、頭の中に造る前に完成品が完全に実在していなければ成りません。(私だけ
の意見かも?)そのことを感じさせる担当者とパートナーシップを構築しました。 計画期間1週間しかなかった中で、この
出会いは幸運でした。 但し、この出会いのために、昼夜なく、何百件もの既存家具と家具会社・特注家具製作会社を調
べ、何十件かの会社にコンタクトし無ければなりませんでした。  その途中には、この件で問い合わせをしたインダスト
リアルデザイン的分野の活動も合せてお仕事をされている設計事務所の方にも、飛び込みにも関らず、大変お世話に
なりました。


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■天板を伸ばした状態。
開いた所に補助天板を載せるだけのシンプルな機構です。この機構を採用したのは次の理由からです。まず、
シンプルであるからこそ壊れにくいこと。また、補助天板を載せるだけにして特別な機構をつけなかったことで、
これまた壊れにくいことと、扱いやすいこと、コストが下がることからです。

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■8人掛けにした状態です。
伸ばした状態で人が押さえつけても壊れないか試験をした上で製作していただきました。ただ、来客時以外で
この状態のままでの使用は出来ません。その理由は部屋が狭くなるからです。だからこそエクステンドの意味
が大きくなるのです。
納まりが単純と述べましたが、細部のところで気を使っています。それがあるとないとで全然違うものに成る
でしょう。実物を見た方でもそこには気が付かないようでした。(それが一番)その辺の話は又の機会に。。

設計デザイン:柳田繁穂一級建築士事務所
作    成: 株式会社 相合家具製作所 
納  品  先:東京都足立区                      
柳田繁穂一級建築士事務所は住宅設計をしている設計事務所です。

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